神代植物公園への秋の訪問は、まさに花々の祭典でした。懸崖菊の盆栽やダリア、そして特に目を引くのはバラのが華やかに咲き誇る風景でした。市場には出回らない希少な園芸品種のバラが、花壇で鮮やかに彩りを添え、その美しさに圧倒されました。大温室に足を踏み入れると、これまで見たことのない植物たちが元気に茂っていました。高木がそびえ、知られざる植物たちの新たな発見です。温室内では、水槽に優雅に浮かぶベゴニアが目を引きました。その優美な花の姿は、花々の中でも特に注目に値するものでした。

温室内には50～60鉢もの一輪物やハンギングタイプが配置され、ベゴニアの壮観な美しさが一望できます。振り返ると、5号鉢に1輪仕立てのベゴニアが。その茎の太さはまさに100円玉と同じくらい。何よりも圧倒的だったのは、手のひらほどの巨大な花の存在でした。ベゴニアは通常の花とは異なり、雄花と雌花が一つの花に共存しています。雄花は八重で、雌花は一重の花弁を持ち、その左右非対称の花です。雌花と脇芽を摘んでここまでの大きさに仕上げるのは見事です。

葉の大きさや形、色、模様も、千差万別。その多様性が、園内に広がるベゴニアの魅力を一層際立たせています。花色も、青・紫以外はほぼ全ての色が広がり、それに伴う花の大きさや形もさまざま。そのバリエーションは、見る者を引き込む美しさがあります。更に、香りを纏った種類も存在し、その甘い香りが空間に漂うことで、五感を豊かに刺激しています。この花々の多様性は、一つ一つのベゴニアが個性的かつ独自の美を持っていることが、園内での散策をより楽しませてくれ、ベゴニアを中心に訪れたこの公園の旅は、花の美しさに満ち、心に深い感動を与えてくれました。

◎ゴトウフローリストではベゴニアやポインセチアなど、旬の花鉢を取り揃えております。シクラメンの入荷も、そろそろ始まります。ぜひ、お立ち寄り下さい。