彩の音-1/fゆらぎ-<br><font size="-2">in The Capitol Shop / written by Miki Kawamura</font>

植物の美しさや生命力には、私たちを心から魅了するものがあります。特に、自然界で見られる「1/fゆらぎ」というリズムやパターンは、植物の魅力を際立たせます。この「1/fゆらぎ」は、自然の振動や周波数が特定の法則、1/fの法則に従って変化する現象を指します。例を挙げると、森の中の風の音、木の枝の分岐や植物の模様、落ち葉の音など、多くの自然の要素にこの法則が存在します。不規則ながらも絶妙なバランスの「1/fゆらぎ」は、私たちの五感を心地よく刺激します。

ある休日、東京の小石川後楽園を訪れました。 江戸時代の徳川御三家、水戸徳川家の江戸上屋敷内に作られ、徳川光圀の代で完成された庭です。現在、東京ドームのある場所にあった御殿を含めるととても広い敷地だったことが分かります。寛永6年(1629年)から築造され、江戸の大名庭園として現在もその歴史を感じさせてくれる最古の庭園です。その歴史の深さは、心を惹きつける魅力の一つとなっています。

港区 六本木 花屋 ゴトウフローリスト 小石川後楽園

そして「1/fゆらぎ」が発見されたのは今から約80年前。徳川光圀はその言葉が存在する前から、自分達で手を加えながら「1/fゆらぎ」を造り上げていました。

庭園を歩いていると、「1/fゆらぎ」の美しさを感じる場面に出会いました。「白糸の滝」では、風と繊細な水の流れる音が心地よく耳に届きます。また、「通天橋」と呼ばれる朱色の橋は周囲からは派手に浮かぶように見えますが、紅葉の季節には景色に溶け込み、その様子を想像するだけでも素敵な時間を過ごすことができました。

港区 六本木 花屋 ゴトウフローリスト 小石川後楽園
港区 六本木 花屋 ゴトウフローリスト 小石川後楽園

私の勤める店舗のあるザ・キャピトルホテル東急には、ホテルの庭や玄関を掃き清め打ち水をする、日本のお出迎えの姿が池の水で表現されてます。日枝神社のある山王の杜からの水の流れをイメージするような所もあり、心地よい音と彩を感じられます。

 

 

◎ ゴトウフローリストでは、お客様の思いや希望を大切にし、花々の色彩や香り、心に響く音を感じていただけるような店づくりを心がけています。