謹賀新年
in Imperial Hotel Work Shop / written by Kengo Kase
新たな年の始まりを心よりお祝い申し上げます。
昨年は多くのお客様に支えていただき、誠にありがとうございました。花々を通じ、共に共有した感動や喜びは私たちにとって宝物となりました。新年を迎え、ますます進化し続けるフローリストとして、お客様に感動と喜びをお届けできるよう、心を込めて取り組んでまいります。
本年も変わらぬご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。どうぞ輝かしい新年をお迎え下さい。
一年の始まりを迎える日本の正月は、特有の伝統と美しい文化、習慣が色濃く反映された重要な行事です。縁起や幸運を象徴するお節料理、富士山、新年を祈願する初詣、一年の煩悩を打ち払う除夜の鐘、餅つきや年賀状などなど。
そして松。不屈の力強さ、縁起の良さ、寿命の象徴、強い生命力を持つ松は正月において新しい年の幸運と繁栄を願う象徴となります。正月の松といえば真っ先に思い浮かぶのは伝統的な縁起物の門松でしょう。福を呼び、邪気を遠ざけ、厄を払い四季の変化を象徴しております。その他にも松を入れたアレンジメントや松を入れた正月飾りなど、松の種類は多々あり、若松、からげ松、蛇の目松、寿松、五葉松、あけぼの松、三光松、大王松など、それぞれが個性的で美しく力強いものばかりで、正月のひと時を彩ります。
そして、私は新年を迎えると皇居に足を運びます。広大な敷地にそびえ立つ松が荘厳な緑色で私を迎えてくれます。この美しい松の姿を見ると、心に深い感慨を抱かせられ、身が引き締まります。
四季折々の風に吹かれ、厳冬にも耐える松の美しい姿勢は、不変の美と共に成長し続ける力強さを感じます。新年に向け私達も、困難に立ち向かいながらも前進し、成長し続ける心を育んで参りたいと思います。
シェア: